日本共産党長野県会議員団

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議会質問

2020年6月定例会 山口典久議員一般質問

  1. コロナウイルスの影響と今後の県政のあり方について
  2. 第2波、第3波に備えた課題について
  3. 信濃川水系緊急治水対策プロジェクトについて

1.コロナウイルスの影響と今後の県政のあり方について

【山口典久議員】

日本共産党県議団の山口典久です。

 新型コロナウイルスの影響と、今後の県政の在り方について質問をいたします。

 最初に長野県への影響について伺います。

 新型コロナウイルスの感染防止対策の中で、医師、看護師、医療機械や器具などの不足は、長野県も決して人ごとではありませんでした。また、県民の暮らしは、解雇や雇い止めが広がり、生活保護の申請や生活就労支援センターへの相談が急増し、格差も拡大しています。観光産業、飲食業、製造業など、中小企業や個人業者は、経験したことのない大幅な減収に見舞われ、経営相談や持続化給付金、県の感染拡大防止協力金に、わらをもつかむ思いで申請が相次いでいます。学校の長期休業を要因とした家庭児童相談も急増しています。

 この間、長野県の医療や県民の暮らし、経済は、かつてない大きな打撃を受け、深刻な危機に直面をしていると考えます。同時に、お互いに思いやり、支え合う県民の協働も各地で広がりました。

 新型コロナウイルスの長野県への影響についてどのように受け止めているか、知事の見解を伺います。

【阿部知事】

新型コロナウイルスの影響と今後の県政の在り方についてということで、質問を頂戴いたしました。

 まず、新型コロナウイルスの本県の影響についてというご質問であります。

 新型コロナウイルス感染症は、長野県においても、県民の皆様方の暮らし、あるいは産業や経済、また医療機関、福祉施設、大変様々な分野に大きな影響を与えているというふうに考えております。

 県内経済は急速な減速状況ということで、公共交通、あるいは観光飲食等のサービスを中心に、厳しい経営環境に置かれている事業者の皆様方が大変多くなっておりますし、また、世界経済の停滞で製造業への波及が懸念されているところであります。

 また、県民の皆様方の生活にも大きな影響を及んでいると考えております。生活就労支援センターに対するご相談は前年に比べ大幅に増加をしておりますし、また子どもたちにとっても、学校の一斉休業等で、学びの面、あるいは友人との交流、あるいはスポーツ、文化活動、様々な影響が出ています。また、医療機関においても、先ほどもご質問の中にもありましたように、経費の増大、あるいは受診控え等による収入の減少で、経営面で大変大きな影響を受けている医療機関が多くなってきております。

 このように長野県の経済、あるいは暮らし全般にわたって、この新型コロナウイルスが深刻な影響を与えているというふうに考えております。

 県としては、第2波にしっかりと備えると同時に、県内経済の再生と、県民の皆様方の暮らしの支援に全力で当たってまいりたいと考えております。

【山口典久議員】

次に、今後の県政の在り方について伺います。今回の新型コロナウイルスの感染拡大により、政治と社会の在り方、とりわけ市場原理至上主義とも言われるように、あらゆるものを市場の競争に任せ、そして自己責任を問う、新自由主義の流れが根本から、今、問われているのではないでしょうか。この新自由主義に基づき、緊縮財政が推し進められてきたのが、医療の分野でした。

 イタリアやスペインなどの国々で大きな犠牲を強いられたのは、EUによって大幅な医療費削減などの緊縮財政がもたらした悲劇であると指摘をされています。国内でも構造改革の掛け声で、医療費削減政策が続けられ、医師・看護師や医療機関のスタッフの不足、病床の不足など医療の逼迫状況が生じ、感染者が拡大した都市部では、医療崩壊の危機が叫ばれました。

 感染症対策に関して言えば、1998年に9,060床あった感染病床は、現在1,869床まで激減しています。効率化の名の下に極限まで余裕を削る、この考え方がいかに危ういものであるか明らかになりました。社会保障・福祉を切り捨てる路線ではなく、長野県では、これまでの延長線上ではない、それらに手厚い政治を目指すことが必要と考えますが、いかがでしょうか。

【阿部知事】

 社会保障、福祉政策に関する姿勢ということで、切り捨て路線ではなく、手厚い政治を目指す必要があると考えるがいかがかというご質問であります。

 県民の皆様方に安心して暮らしていただける長野県、そして希望を持って暮らしていただける長野県をつくろうということで、しあわせ信州創造プラン、あるいはそれに続く2.0ということで、県組織を挙げて、誰にでも居場所と出番がある県づくり、そしてしあわせ信州づくりを進めてきているところであります。

 特に医療、介護提供体制については、医師、看護師等医療従事者の確保であったり、あるいは地域包括ケア体制の確立等に取り組んでまいりましたし、また、福祉人材の確保、あるいは障害があっても暮らしやすい地域づくり、こうしたことを通じて、多様性を尊重する共生社会づくりの実現にも取り組んできております。

 こうした社会保障的な政策、あるいは福祉政策は、短期的な視点ではなかなか達成し得ないというふうに思っております。中長期的な方向性をしっかりと持った上で、多くの皆様に安心・安全を感じることができる社会づくりに向けて、引き続き全力で取り組んでいきたいというふうに考えております。

【山口典久議員】

リーマン・ショックの際、派遣切りなどが激増し、労働法制の規制緩和が社会的な問題になりました。その後、長野県も様々な対策を講じていただいておりますけれども、不安定な非正規雇用の拡大は続きました。8時間働けば普通に暮らせるような、人間らしい労働のルールがある社会をつくることが強く求められていると考えますが、いかがでしょうか。

【阿部知事】

 人間らしい労働のルールがある社会をつくることが求められていると考えるがいかがかというご質問であります。

 コロナウイルスの影響で、経済情勢が厳しさを増し、また、雇用にも大きな影響が出てきているというふうに考えております。長野県SDGs未来都市ということで、世界の国々、地域と連帯して、SDGs、持続可能な開発目標に向けた取組を進めているわけでありますけれども、その中でもディーセント・ワーク、働きがいのある人間らしい仕事の実現が大切だということがうたわれているところであります。

 労働環境の整備、あるいは働く方々の権利が保障されるということが重要だというふうに考えておりまして、このことは、就業促進・働き方改革戦略会議の基本方針で目指している、誰もが生きがいを持ってその能力を最大限に発揮し、活躍できる社会というものと軌を一にしているというふうに考えております。

 私としても、生き生きと働けることは、個人の幸せの最も重要な要素だというふうに考えております。SDGs推進企業登録制度であったり、職場いきいきアドバンスカンパニー認証制度を通じて、企業の取組を応援してきているところでありますけれども、引き続き経済団体、労働団体、労働局等関係団体・機関ともしっかり連携をして、働き方改革を強力に推し進めて、誰一人取り残さない社会づくりに努めていきたいと考えております。

【山口典久議員】

地域経済においても、グローバリズムの名の下に海外への展開や外需依存を拡大する流れが広がり、マスクや感染症の防護具をはじめ、医療・介護など、人々のケアに必要な物資、食料、エネルギーをも海外に頼ってきたしわ寄せが明らかになっています。内需、家計を経済政策の軸に据える、人間の命にとって必要不可欠なものは、自分の国、身近なところでつくる。内需型、地域循環型の経済への転換も長野県も目指すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 以上、知事の見解を伺います。

【阿部知事】

 外需依存から内需型経済への転換を目指すべきと考えるがいかがかというご質問であります。

 今回の新型コロナウイルス対応では、グローバル・サプライチェーンの寸断等で物資の供給が途絶していること、あるいは生産拠点が海外に過度に出ていること、東京一極集中等、様々な経済的なリスクが顕在化したというふうに思っております。

 そうした観点では、この内需に着目した取組というものも改めて重要だというふうに考えております。本県では、しあわせ信州創造プラン2.0において、地域内経済循環の促進というものを掲げております。地消地産の推進、あるいは県産品消費の拡大、信州農畜産物の活用拡大、信州の木自給圏の構築、エネルギー自立地域の確立ということで、地域内の資源を最大限生かして長野県を活性化していこうということで取り組んできております。

 もとより海外の活力の取組、あるいは海外との連携というものも重要なことだというふうに思っておりますけれども、その一方で、地球環境問題への対応であったり、食料の安全保障の問題であったり、また安定した地域社会をつくっていくといったような観点を考えれば、これまで以上に、こうした地域内経済の循環促進ということにしっかり軸足を置いて取り組んでいくということが重要だというふうに考えております。

 引き続き、長野県経済の活性化、そして安定した社会をつくるべく、この地域内経済循環の促進、自立できる地域の確立、そうした観点で県政を応援していきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

2.第2波、第3波に備えた課題について

【山口典久議員】

第2波、第3波、そして新たな新型感染症に備えた課題について質問いたします。

 最初に医療体制の強化についてです。

 今回の新型コロナウイルスの対応の中で、感染症患者の受け入れを行う、いわゆるコロナ対応の医療機関の経営が深刻な事態にあることが、今議会においても各議員から取り上げられています。感染症患者を受け入れるためには、それまで入院していた患者を他の病院に振り向けたり、新たな入院患者の受け入れを中止して、4人部屋も、2人部屋も、全て個室にして対応をしています。

 こうして、本来なら1日数万円から10万円近い診療報酬が手当てされる病床を、20床、30床と空けることにより、さらに手術や外来なども縮小せざるを得ず、長野県内でも1か月に1億円を超えるような大きな赤字となっている医療機関が相次いでいます。県内のある感染症指定医療機関の病院長さんは、このままでは第2波を迎えるモチベーションが持たないと、テレビのインタビューでもお訴えになっておられました。

 今度の議会に提案されている補正予算案では、国の第2次補正予算を受けて、感染症専用病棟への助成や医療従事者への慰労金支給などが盛り込まれており、これは大いに歓迎するものですが、1か月で1億円を超えるような赤字を抱えている医療機関にとって、どれほどの支援になるのでしょうか。また、できるだけ早く支援を届けていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

【土屋健康福祉部長】

医療体制の強化について、お尋ねをいただきました。

 経営が厳しい医療機関への支援についてでございます。

 各医療機関においても、新型コロナウイルス感染症に必死にご対応いただきます中で、私も、幾つかの病院の院長先生と直接話をさせていただきました。月に1億円程度の減少になっているという話、また、危険手当を導入したいが、経営が厳しいため県で補助してくれないかといったような具体的なご要望もいただいたところでございます。

 こうした中で、本議会に提案しております補正予算案では、新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れるために確保した病床等への空床確保料に13億円余、施設・設備整備や院内感染防止策に必要な経費への支援に56億円余、医療従事者への慰労金の支給や危険手当への補助に68億円余を計上しているところでございます。

 県の財政状況も厳しい中ではありますが、これらの事業では、補助単価の引上げや、対象となる経費の全額を補助するなど、最大限の対応をしたものと考えております。もとより、これで十分というふうに言いきれるものではございませんが、今後も医療機関の皆様の声を真摯に受け止めて対応いたしますとともに、予算の執行に当たりましては、できる限り速やかに行うよう努めてまいります。

【山口典久議員】

 感染症患者を直接受け入れていない、いわゆる非コロナ医療機関も、長野県保険医協会の調査では88%の医療機関で外来患者が減少し、84%が経営難を懸念しています。医療機関とスタッフがその役割と使命感を発揮して、頑張れば頑張るほど経営が立ち行かなくなる、モチベーションが下がっていく、これでは医療崩壊を招きかねません。

 こうした中で今回の難局を乗り切り、経営を安定化させていくためにも、コロナ対応の医療機関はもとより、非コロナ医療機関も含めて現状をつぶさに調査し、長野県独自でも必要な保障や支援を早急に検討する必要があると考えますが、いかがでしょうか。

 健康福祉部長の見解を伺います。

【土屋健康福祉部長】

 全ての医療機関に対して補償や支援を行うことについての見解をということでございます。

 診療所も含めまして、県内医療機関の経営面における厳しい状況につきましては、議員ご指摘の保険医協会が実施したアンケート調査などからも受け止めさせていただいているところでございます。

 その大きな要因が、院内感染の懸念等に基づく受診控えということにあるのであれば、まずは、その原因から解決することが第一であるというふうに考えます。またそのことは、ウイズコロナの時代において、県民への適切な医療を確保し命と健康を守っていく上でも、極めて重要であると考えます。

 医療機関への支援につきましては、これまで主として患者受け入れ医療機関に対して行ってまいりましたが、今回の補正予算では、全ての病院、診療所、助産所、訪問看護ステーション、薬局を対象といたしまして、患者の動線確保のための設備など感染防止策について助成し、安心して受診いただける環境整備を進めることとしております。

 また、受診控えに対しましては、県医師会においても対応すべく検討されているところでございまして、県としても連携して発信に取り組んでまいります。

 まずは、こうした取組をしっかりと行った上で、国の動向や情勢の変化を踏まえて対応してまいりたいというふうに考えております。

【山口典久議員】

健康福祉部長からは、もとよりこれで十分だというわけではないというご答弁もありました。この間、長野県なども各種の対策を講じていただいています。限りある財源の中で本当にご努力をいただいているというふうに思いますが、それ以上に医療機関が本当に逼迫しているのが、私は現実だと思います。だからこそ、しっかりと現場の実態をつかんでいただいて、追加の補償や支援もご検討をいただきたいのです。

 また国に対して、より一層の財政支援を求めていただきますように、これは知事にご要望をいたします。

【山口典久議員】

 次に、子どもたちの学校と教育について伺います。

 児童・生徒も、教職員の皆さんも、経験したことのない長期に及ぶ臨時休業から、学校における教育活動が再開されて、もうすぐ1か月となります。長期に及ぶ臨時休業で、児童生徒の学習の遅れと格差の拡大が指摘されるなど、成長と発達に大きな影響を及ぼしており、命と健康を守り、豊かな成長と学ぶ権利をどう保障するのか、今、問われています。

 そこで、長期休業後の児童生徒の現状をどのように掌握されているでしょうか。

 子どもたちを丸ごと受け止めて、学校を安心して過ごせる場所にするために、一人ひとりを大切にする手厚い教育、教育課程においても詰め込まず柔軟な教育が求められていると考えますが、どのような対応をされているのでしょうか。

【原山教育長】

学習の遅れと格差の現状、及びその対応についてというご質問であります。

 学習の遅れについては、全体としては年間指導計画の見直しや授業時数の確保で遅れを取り戻すこととしているところですが、学校間において学習進度に差が生じております。

 これは地域の感染状況によりまして、休業や分散登校日数に差があったこと、あるいは学校のICT環境の違いによりまして、オンライン学習の実施状況に差があったことなどが要因だというふうに考えています。このような学校間の差については、指導主事が学校訪問し、指導計画の見直しや補習支援など、各校の実情に応じて個別に対応しているところでございます。

 また、休業期間中は、家庭環境等の違いによって、子ども一人ひとりの学習の定着状況に差が生じたことも想定されるところであります。その対応については、学習の定着状況を個別に把握し、その子に応じた丁寧な支援が必要であるというふうに考えております。

 そこで、各学校の補充授業や補習等に必要な時間を把握した上で学習指導員を配置し、習熟の程度に応じた学習や補修等を実施するなどして、一人ひとりの状況に応じたきめ細やかな対応を行っていく予定でございます。

【山口典久議員】

児童・生徒が生活のリズムを崩したり、不安とストレスを溜め込んでいることもお聞きしますが、心のケアについても、現状と今後の方針について伺います。

【原山教育長】

 児童・生徒の心のケアの現状と今後の方針であります。

 県教育委員会では、学校の休業明けの6月1日からLINE相談窓口を開設して、子どもたちの不安や悩みを受け止めております。相談内容は、授業について行けるか心配、あるいは人に会うのが怖いなど、学業や対人関係など、休業の影響を受けた相談が多くなっております。今年度は相談窓口を毎週水曜日に開設し、1月まで長期的に対応する予定でございます。

 また、学校においては、登校再開後、全ての児童生徒を対象に教員が心と体のチェック表を活用した面談を実施し、子どもたちの表情や仕草、声の調子などを含め、より丁寧に子どもたちの状況の把握に努めるようにしてもらうとともに、学校に来ることができない場合や専門家の支援が必要と思われる場合は、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの専門家と連携し、継続的な支援を行うこととしているところでございます。

 子どもたちにとっては、これまで経験したことのない状況が続いておりまして、その影響は今後徐々に出てくることも考えられますので、引き続き学校において、一人ひとりの子どもたちと定期的に面談や相談を実施するよう依頼するとともに、各教育事務所のいじめ・不登校相談員等が学校訪問等により課題を把握し、学校の状況に応じた支援を行ってまいりたいというふうに考えております。

【山口典久議員】

 県教育委員会が発表した県立学校再開ガイドラインは、最重要項目として感染リスクを可能な限り低減させること、子どもたちの学びを最大限保障すること、この2点が強調されています。

 こうした中で学校現場では、手洗いや消毒、市松模様に座って身体的距離を確保するなど様々な取組もされていますが、少人数の分散登校では可能だった感染リスクの低減や、また学びの保障を進めることも、大人数の学習集団ではその難しさや限界があるとお聞きしています。

 長野県では、小学校・中学校において、全国に先駆けて少人数学級に足を踏み出し、教育効果においても成果を上げてきました。県立学校、とりわけ高等学校において、県立学校学習空間デザイン検討委員会、高校改革の新たな学びの推進にも位置づけて、必要な予算措置をして、教職員を増やすことなどで学級や学校の規模を小規模なものにしていただきたいがいかがでしょうか。

 教育長に伺います。

【原山教育長】

学級や学校の規模についてのご質問であります。

 そもそも高等学校では、学級の生活集団とは別に授業等の学習集団において、習熟度別学習や選択講座、専門学科の実習等、少人数の集団を編成し、多様な学びを展開してきているところであります。

 また、学校の規模につきましては、高校改革実施方針でお示ししているとおり、都市部では小規模校分立の状況に対し、教育効果、投資効果の最大化を目指すとともに、学びの場の保障が必要な中山間地においては、魅力的な学びの場の創造に向けて、地域と協力した最大限の努力を行っていくところでございます。

【山口典久議員】

少人数のクラス、学校について、ご答弁をいただきました。

 40人規模の授業は、ホームルームだけではなくて、専門科目においても、現場においてはまだ行われているとお聞きしています。

 日本教育学会はこうした中で、今回のコロナウイルスの感染症の拡大を受けて、潜在的な人材のプールを踏まえ、高校を含めて10万人の教員増を提案をしています。教員を増やし、少人数学級への移行のステップとすることが、今、求められていると考えます。ぜひ、少人数のクラス、小規模の学校を前向きに検討いただきたいと思います。

【山口典久議員】

 県立大学の大学生への経済支援について質問いたします。

 新型コロナウイルス感染症の影響で、保護者の家計が急変したり、またアルバイト収入が途絶えるなどで、退学を考える学生が2割に及ぶという全国アンケートの結果もあるようですが、県内でも学生の生活が急速に悪化しています。

 この間、国は授業料減免と給付型奨学金をセットで支援を行う、また、アルバイト収入が激減した学生に給付制度も実施してきました。これは学生の暮らしを支えるものでありますが、いずれの支援制度も対象となる学生が限定的です。

 こうした中、独自に支援する大学が広がっています。信州大学は、各種の支援の対象にならない学生に、この6月から独自の支援制度を実施。公立大学でも、例えば兵庫県立大学は、前期・後期の授業料の全額免除や半額免除を実施しています。長野県立大学においても、学生への独自の経済支援、授業料の減額や免除に踏み込んでいただきたいが、いかがでしょうか。県民文化部長に伺います。

【増田県民文化部長】

長野県立大学独自の学生の経済支援についてご質問いただきました。

 県立大学におきましても、学習面、生活面、あるいは経済面で学生が不安、困難を抱えながら過ごしているところでございます。

 県立大学では、ご質問にもございました家計急変に際しての授業料免除等の高等教育就学支援新制度の適用、アルバイト収入の減少に対する学生支援緊急給付金、また、授業料の徴収猶予などにより経済的な支援を行っております。

 日頃から学生に対して親身できめ細やかな対応を心がけているところでございますが、こうした支援策が確実に行き渡り、十分活用されるよう推移するとともに、それぞれの学生の状況、事情等を聞き取りながら相談に応じているところでございます。

 感染症の影響が長期化する中で、経済的に困窮する学生が就学を断念することがあってはならないと考えており、大学独自の経済支援につきましては、学生や学生を支える家庭の状況を的確に把握しながら、大学とともに検討し、学びの継続ができるよう適切に対応してまいりたいと考えております。

 以上です。

【山口典久議員】

 県立大学の授業料減額・免除についてです。

 県立大学のある学生が、飲食店のアルバイト収入が途絶え、下宿先の庭に生えているニラをおかずにするほど困っている。あの報道を見たときに、本当に胸が痛みました。県立大学の理念には、長野県の豊かな自然や長い歴史・伝統を理解し、大切にすることを通して、この長野県を活性化する知の拠点であることが明確にうたわれています。

 この県立大学に学ぶ学生が、せめてお金の心配をすることなく学ぶことができるように、県としての温かいご支援を求めます。

3.信濃川水系緊急治水対策プロジェクトについて

【山口典久議員】

次に、信濃川水系緊急治水対策プロジェクトについて質問します。

 昨年の台風19号災害による千曲川の決壊で被災した皆さんは、現在も仮設住宅や避難先で生活をしている方が多数おられます。そしてこの先、住みなれた元の地域に戻れるのか、それとも新しい場所を選ぶのか、悩み、心配されている方も少なくありません。

 こうした悩みの要因の一つが安全性の担保であり、そのために具体的な根拠が求められています。今回被災した千曲川の長野市穂保地区は、国管理区間となりますけれども、国や県・自治体により、信濃川水系緊急治水対策プロジェクトを進めています。そして、堤防決壊地点では、堤防の川側も住宅側もそっくりコンクリートブロックで覆う工事が現在進められています。同時に、河川内に年々堆積した土砂がそのまま放置されれば、同じ流量でも水位が上がり、洪水が起きやすくなることは明らかで、治水の大原則である洪水時の水位を下げる対策が急がれています。

 そこで肝心なのは、台風19号災害時の千曲川の流量、実際あのときどれほどの水が流れたかという検証です。

 2月議会で和田明子県議が取り上げ、建設部長から穂保地区の下流に当たる中野市立ヶ花観測所における最大の流量は、暫定値で毎秒8,100トンとの説明がありました。その後、国土交通省千曲川河川事務所の調査で、同観測所において過去最大の毎秒8,387トンを記録していたと6月10日に報道がありました。

 そこで伺いますが、この毎秒8,387トンは、穂保地区で堤防が決壊し住宅地に流出した大量の洪水が含まれているのでしょうか。

【田下建設部長】

穂保での対応状況につきまして、ご質問いただきました。

 最初に、台風19号災害時の千曲川の流量についてのお尋ねでございます。

 国土交通省千曲川河川事務所に確認いたしましたところ、台風19号出水における流量観測の結果を踏まえ確定した流量毎秒8,387トンが、立ヶ花地点における実測の流量になります。この実測流量につきましては、住宅地に流出した洪水量は含まれておりません。

【山口典久議員】

緊急治水対策プロジェクトに盛られている堆積した土砂の除去や河川掘削等、具体的な場所、それぞれの対策によって、実際確保される水の量など、穂保地区における今後の具体的な計画はどのようになっているのでしょうか。また、いつごろめどに、住民に示されるのでしょうか。

【田下建設部長】

 穂保地区での対策の今後の具体的な計画についてのお尋ねでございます。

 国によりますと、信濃川水系緊急治水対策プロジェクトの河川における対策として実施する河道掘削や、遊水地整備等で対応する流量は、毎秒約9,000トンとしており、これは台風19号で立ヶ花地点上流の千曲川本川堤防からの越水等により、あふれた水量を戻した流量とのことでございます。

 このプロジェクトでは、令和9年度までに立ヶ花狭窄部を含む河道掘削や遊水地整備、堤防整備強化を実施することとしており、立ヶ花地点においては、今回の出水と同規模の毎秒約9,000トンの洪水に対し、遊水地等の整備により、約8,600トンまで流量を低減させ、その上で河道掘削等とあわせ、このプロジェクト完了時には、千曲川からの越水等による家屋浸水の防止を図るものと聞いております。

 国では、これまでも堆積した土砂の除去や災害復旧工事に当たりましては、順次説明をしてきているところでございまして、引き続き現地調査や詳細な検討、関係機関との調整を踏まえた具体的な内容を、できるだけ早期に住民の皆様にお示ししたいとしております。

【山口典久議員】

この間、地区を離れて避難する方も多く、また、新型コロナウイルス感染症の対策などもあり、穂保地区での工事の計画など、住民への説明や、納得・合意を得る取組は困難がありました。不十分だったことも考えられます。

 今後こうした中、この住民への説明や合意を得る取組はどのように進めるのでしょうか。

 建設部長に伺います。

【田下建設部長】

 穂保地区での住民への説明を今後どのように進めていくかとのお尋ねでございます。

 国では、緊急治水対策プロジェクトに係る住民説明については、地元が開催する復興対策委員会等に出向き、新型コロナウイルス感染症拡大の懸念がある中においても、感染防止対策を講じながら行ってきております。また、この5月には地区ごとに穂保地籍の災害復旧現場を見学しながら、住民の皆さんに工事内容の説明を行ってきたとのことでございます。

 さらに今後、感染防止対策を図りながら、少人数での説明会を複数回に分けて行う等の工夫を図りながら、より丁寧に地域住民の皆さんへの情報共有を図っていくことを計画しているとお聞きしております。

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