2008年度 長野県 予算要望書

2007年11月28日

長野県知事 村井 仁 様

日本共産党長野県委員会
委員長 今井 誠
同    県会議員団
団長 石坂 千穂

2008年度 長野県予算要望にあたって

2008年度の長野県当初予算の編成にあたり、国の増税、「格差」拡大、社会保障切捨ての政治に対して、福祉・医療、教育、環境、産業・雇用施策の前進など県民の暮らしを応援する予算となるよう強く要望します。
 7月の参議院選挙では、従来の政治を転換する新しい政治を国民、県民が自ら切り拓こうとする結果を示しました。
 その後の国会においては、高齢者への新たな負担を増やす後期高齢者医療制度の一部見直し、「集団自決」の教科書記述問題への対応など、政治の流れが変化しつつあります。
 県政においても、県議会の新たな構成により、後期高齢者医療制度の凍結や介護保険、障害者自立支援法、品目横断的経営安定対策の見直しなど、いまの国の施策の転換を求めた意見書が全会一致で採択されたように、党派を超えて新しい政治を求める動きがすすんでいます。
 先ごろ発表された長野県の「平成20年度当初予算編成方針」によれば、来年度の財政見通しは、「県税・地方交付税等が本年度と同額確保されるものと仮定してもなお大幅な財源不足が予想される」、「地方交付税等の動向によっては更に財源不足が拡大することも想定される」として、国の理不尽なやり方による県財政運営の厳しさを強調しています。また、道州制の導入、新たな市町村合併の推進と、公務員定数削減などを背景とした国主導の「地方行革」の深刻な影響が県財政にも現れています。
 このような中にあって、長野県が全国の都道府県では唯一、6年間連続して県債残高を減らしてきた努力を無駄にせず、今後も「県債の発行額を元金償還額の範囲内にとどめ県債残高を引き続き減少させる」とした方向を継続するよう望みます。
 そして県政が「県民こそ主人公」の立場に立ち、住民の福祉の増進を図るという地方自治体の本来の役割を発揮した予算編成とすることを願うものです。
 以下に予算要望の重点項目と個別項目を提案しますので、その要望に応え施策の一層の前進・充実を求めます。

重点項目

◎個別項目 各部局毎
  企画局  危機管理局  総務部  社会部
  衛生部  商工部  観光部  生活環境部
  土木部  住宅部  農政部  林務部
  企業局  教育委員会  警察本部

【重点項目】(*アンダーラインの項目は新規の要望です。)

地方自治の尊重を

  1.  市町村合併については、あくまでも自主的で住民の合意を尊重し、強引な合併推進はしないで下さい。小規模町村への必要な職員派遣や支援を引き続き行って下さい。
  2. 安易な「ふるさと納税」制度ではなく、小規模自治体でも維持可能なように地方交付税の増額、財源調整機能と財政調整機能の堅持など本来の制度の充実を国にはたらきかけて下さい。

県民参加が基本の県政運営を

 中期総合計画に掲げた「7つの挑戦」を真剣に追及するとともに、政策決定への県民参加の保障、「県民こそ主人公」の基本的立場による公正・公平な県政運営にこころがけて下さい。

行財政改革は県民サービスの向上と結んで

  1.  依然として財政健全化の途上にあることを自覚して、身の丈にあった財政運営を進めて下さい。「行政改革推進債」に頼らず引き続き県債残高を減らし、県民の目線に立って事業の見直しを進め、老朽化や耐震強度に問題のある公共施設の維持・補修に重点をおき、借金のおおもととなる大型開発ではなく生活密着型の公共事業を基本として行財政改革を行って下さい。
  2.  「森林づくり県民税」は、低所得者への配慮に欠け、国が増税をつづけるなかでは導入を中止して下さい。里山の森林整備は、国への予算増額を要望するなど一般財源から予算を増額して対応して下さい。
  3.  指定管理者制度については検証結果をもとに、指定期間や福祉・教育など公的責任の重い部署を直営に戻すよう見直しを検討して下さい。また、独立地方行政法人化や市場化テストについては、「民間ありき」ではなく慎重に対応して下さい。
  4.  組織再編にあたっては、福祉・医療を一元化することで巨大な部局となり、反ってきめ細かな対応がとれなくなることが危惧されるため、社会部、衛生部の統合は中止して下さい。また、組織再編により県民ニーズに充分応える体制を保障し、県民サービスが低下することのないようにして下さい。

 地域で安心して生み育てられる環境整備を

  1.  産科医師不足問題の抜本的解決のためには「集約化」ではなく、地域医療を守る体制の構築に全力をあげて下さい。助産師の技術向上・研修のための支援策を早急に具体化して下さい。県立須坂病院での院内助産所の開設について早急に検討して下さい。
  2.  県下の地域医療を守るため激務におわれている勤務医の労働条件を改善するためにも、実効ある医師の確保、特に産科・小児科・麻酔科医師等の確保対策を強化するとともに、看護師確保と支援対策を充実して下さい。
  3.  県独自に妊婦検診への補助制度を検討して下さい。
  4.  子育て環境の抜本的改善のために子ども(乳幼児)医療費の無料化を県下のいくつかの自治体で実現しているように中学生まで拡大して下さい。また、福祉医療制度の受益者一部負担金や、「自動給付方式」を見直し、窓口無料化を検討して下さい。

福祉施策の充実を

  1.  新たに高齢者への負担が増え、医療サービスが後退する後期高齢者医療制度の撤回と、誰もが安心して医療が受けられるよう社会保障予算の増額を国にはたらきかけて下さい。県後期高齢者医療広域連合から要望のある健診費用補助について実現して下さい。
  2.  介護保険制度については、独自の利用料の減免制度等を創設して下さい。また、国に財政負担の引き上げ、低所得者向け減免制度の創設を求めて下さい。
  3.  障害者自立支援法の施行にともなうサービス利用料の1割負担(応益負担)は、利用者にも施設にも深刻な事態を引き起こしているため撤回を強く国に求めるとともに、障害者施策の一層の充実をはかって下さい。

児童・生徒を主人公にした教育改革を

  1.  30人規模学級を県費で小学校6年生まで実現し、30人規模学級を経験してきた小学校6年生が中学校に進学する機会をとらえ中学校1年生まで拡大して下さい。
  2.  正規雇用を基本として教職員の標準法に基づいた配置を実現して下さい。
  3.  特別支援学校(障害児学校)の統廃合が県民に知らされないまま進められようとしていますが、県民に明らかにし、関係者の意見を聞き、拙速な統廃合は行わないで下さい。
  4.  「高校改革プラン」の実施にあたっては県民の意見をよく聞き、地域の合意を尊重してすすめて下さい。再編が具体化した高校の環境整備には万全を期して下さい。
     また、定時制高校が果たしている役割を評価し、不登校対策など今日的役割にふさわしく位置づけ、地域合意が得られていない定時制高校の「統廃合」は中止して下さい。
  5.  病児・病後児保育など多様な保育ニーズに対応した施策を充実して下さい。保育園、幼稚園の環境改善をはじめ在籍する施設によってこども達に不公平感を与えないよう無認可保育所への支援を充実して下さい。

経済・雇用対策の充実を

  1.  長野県農業を基幹産業として発展させるために、一部の担い手に集中した施策ではなく、中山間地をおおく抱え、高齢者や家族に支えられた本県の特徴を踏まえ、小規模農家をはじめ多様な担い手を育成、支援して下さい。生産に喜びを感じ、将来に希望がもてるよう価格保障制度の創設や、県内農産物の県内消費が一層拡大される地産地消を重点にした政策の転換をはかって下さい。
  2.  県内産業の中心である中小企業を重視し、既存の企業も新規企業も含めすべての中小企業の営業を守り振興を図るため、情報収集と営業相談、資金援助を強化して下さい。
  3.  県内の非正規労働者の実態調査に基づき支援策を具体化して下さい。また、相談窓口を開設して下さい。
     ジョブカフェ信州の充実、青年の雇用対策を強化し、ニート、フリーター対策の充実、企業のルール無視の「リストラ」、下請けいじめへの対応を迅速に行なって下さい。
  4.  企業誘致にあたっては、町づくりとの調和や環境への配慮、地域の経済の発展に貢献し、正規雇用が拡大するようにして下さい。

環境先進県に

  1.  地球温暖化防止県民計画にある温室効ガスの削減目標の6%を実現するため、県は率先して目標達成のための取り組みをすすめて下さい。そのため自然エネルギーなど再生可能なエネルギー開発や利用促進をはかるための支援策を実施して下さい。
  2.  環境先進県をめざすにふさわしく廃棄物の発生抑制を明確にし、県民参加、地元の意思が反映される「廃棄物条例」にして下さい。

平和・人権、民主主義の発展を

  1.  テロの報復では世界の安全は守れません。憲法9条の理念こそが日本が世界に向けて平和の信頼を発信できるものであり、この憲法を県政に生かして下さい。
  2.  来年初頭におこなわれる新潟県関山演習場(上越市)での日米合同訓練によって、長野県民の安全を損なうことがないよう関係機関に要請するとともに、訓練の中止を求め下さい。
  3.  人権政策審議会は、すべての人権施策の前進・充実がはかられるような委員の構成とし、特別扱いする団体のないようにして下さい。
  4.  長野県の実態調査に基づく支援のあり方や、入所者の希望がかなう療養所の今後のあり方等を定めたハンセン病基本法(仮称)の制定を国にはたらきかけて下さい。



【個別項目】各部局別

企画局

  1. 北陸新幹線長野以北の建設に伴う並行在来線のJRからの「経営分離」について決めた「政府・与党の申し合わせ」の見直しが事実上動き始めている事態を促進し、引き続き国とJRの責任による同線の存続を求めて下さい。
  2. 軽井沢・横川間の鉄路復活、長野・篠ノ井間のJRからの経営移譲、しなの鉄道の運営費補助などを国に強く働きかけて下さい。
  3. しなの鉄道駅北側の開発については地元の意見を尊重した対応をして下さい。
  4. 県内在来線の運行の充実、バス路線の利便性の向上などを関係機関に働きかけて下さい。
  5. バス優先レーンの大幅な設置によりバスの定時運行を確保し、パークアンドライド、トランジットモールなど人と環境にやさしい交通政策を促進して下さい。
  6. 巡回(循環)バスや赤字バス路線の運行維持への助成を充実して下さい。
  7. 女性相談所の機能とDV一時保護施設を充実し、民間シェルターにも支援して下さい。
  8. 各種審議会への女性の登用率を高めるなど男女共同参画条例の実効ある対応をして下さい。

危機管理局

  1. 消防の広域化にあたっては、充分な人員配置、迅速な初期消火ができる体制などを充実して下さい。また、消防行政の充実のための支援をおこなって下さい。
  2. 災害被災者に対する個人住宅再建のための支援制度の創設を国にはたらきかけるとともに、県独自の支援制度を創設して下さい。
  3. 台風による風倒木で停電被害が発生した教訓をいかし、電力会社の速やかな情報伝達、日頃からの枝切りなどの対策の実施、行政との連携を強化して下さい。
  4. 災害用ヘリコプターを増機し、県内全域への迅速な災害対応を図るようにして下さい。
  5. 地震観測体制を強化し、危険箇所の点検・整備を促進し、地震テロップの流れない地区の解消を図って下さい。
  6. 豪雪は災害という立場で豪雪対策計画を充実し、除・排雪への助成、雪害対策救助員設置事業への補助を引き上げて下さい。また、克雪・親雪の具体策を強化して下さい。
  7. 県内の電力会社等のダムを含めた堆砂問題は、災害の危険を助長することから早急な実態調査を実施して下さい。
  8. 電力会社及び水資源機構等のダムの豪雨時における洪水調整をはたらきかけて下さい。
  9. 長野県国民保護計画に基づく自衛隊との図上訓練を実施するならば公開でおこなって下さい。

総務部

  1. 庶民増税ではなく、大企業減税の見直しをはかるなど税制の見直しを国に求めて下さい。
  2. 県の各種手数料の値上げは押えて下さい。
  3. 3セク、公社、外郭団体のあり方や補助の見直しを促進し、各種団体への補助金等については役割を終えたものや、必要性が薄れたものは廃止、縮小を図って下さい。また、不要な県有財産の処分をすすめて下さい。
  4. 各種審議会については定数の見直し、審議の公開を促進し、公募制度の拡充、とりわけ女性や青年、一般県民の登用率を引き上げるなど県民参加を高めて下さい。
  5. 団塊の世代の退職により専門性の高い職員が不足するため充分な採用をおこなって下さい。職員の異動、昇給・昇格にあたっては公正、透明におこない、女性県職員の管理職への登用の促進、賃金や昇進、研修等の男女差別を解消して下さい。
  6. 任期付職員の採用は本来の趣旨を厳格に守って下さい。
  7. 「非核県民宣言」にふさわしく、非核自治体協議会への参加等、目に見える非核政策をさらにすすめて下さい。
  8. 自衛隊松本駐屯地の「自衛隊まつり」に反対し、米軍の低空飛行訓練をはじめ県民生活に影響のある軍事訓練は中止するよう国へ要請して下さい。
  9. 核廃絶の国際条約締結、非核3原則の法制化、国家補償による被爆者援護法の制定、治安維持法による犠牲者救済を引続き国に働きかけて下さい。
  10. 議員会館は県民にも開放しているため障害者用トイレの設置をはじめバリアフリー化を促進して下さい。

社会部

  1. 国が検討しようとしている生活保護基準の切り下げには反対して下さい。
  2. 生活保護申請については申請者の立場に立ち受給制限などしないよう市町村にも徹底して下さい。また、生活保護受給者の就労に対し、交通費の補助や、ハローワークと連携して仕事先の紹介や企業訪問への同行、資格取得への支援を行って下さい。
  3. 高齢者対策として在宅での特別養護老人ホームへの待機者の解消をはかるため、特養の増設を促進し、宅幼老所の整備・増設とともに運営費補助の創設や、ショートスティの確保をはじめ県民が必要とする介護サービス基盤の充実をはかって下さい。
  4. 要介護認定者は障害者控除の対象となることを市町村に徹底して下さい。
  5. 訪問看護師、ホームヘルパーなど介護職員を大幅に増員するとともに、実態調査に基づき労働条件など抜本的な待遇改善を図って下さい。
  6. 障害者自立支援制度による利用者負担を軽減する施策を市町村が実施した場合、県として支援して下さい。
  7. 障害者総合支援センターの機能の充実と、体制強化をはかって下さい。
  8. 精神障害者への支援を充実して下さい。
  9. 聴覚障害者(児)への支援を充実して下さい。
  10. 西駒郷からの地域移行にあたっては、受け入れる在宅サービスの充実をはかり、最重度の人への対応には安易な民間への移行ではなく県が責任を負って下さい。
  11. 地域移行に伴うグループホームの施設改善、寮母の労働条件について配慮して下さい。
  12. 地域活動支援センター、共同作業所の運営、職員確保のための支援をして下さい。
  13. 養護学校高等部卒業者の職業訓練施設を整備・充実して下さい。
  14. 聴力・視力障害者総合センターを充実し、手話通訳者の報酬を引上げて下さい。
  15. 成人の「ひきこもり」対策を充実して下さい。また、青少年自立支援ホームへの支援を強化して下さい。
  16. 成年後見制度については、利用しやすい制度になるよう国に改善を求めて下さい。県として、県民に制度の周知を行い、市町村への支援を強めて下さい。
  17. すべての児童相談所で一時保護を実施し、専門性の高い職員の育成と増員をして下さい。
  18. 諏訪湖健康学園の移転を促進するとともに、新たな施設については家庭にいる状態に近い環境にして下さい。
  19. 県下の児童養護施設の整備・改修をすすめ、虐待対策のため心理相談員の配置を支援して下さい。
  20. 県職員をはじめ県内労働者の労働時間短縮の推進、サービス残業を根絶して下さい。
  21. 中小企業の労働者の実態調査と労働条件の改善をすすめて下さい。
  22. 下請け企業の労働者、社外工、臨時、パート、派遣労働者の労働条件改善の指導をおこなって下さい。
  23. 外国籍労働者の就労実態調査を行い、研修制度に名を借りた不法就労の根絶をはかり、賃金水準など労働者の基本的権利と労働条件が保障されるよう指導を強化して下さい。
  24. 中国残留帰国孤児対策の充実、助け合い、交流しあえる場づくりを検討して下さい。

衛生部

  1. 市町村国保会計への県費補助を増額し、国保料(税)滞納者への「短期保険証」等の発行は機械的に対応せず、実情にあった対応をするよう市町村に徹底して下さい。
  2. ウイルス肝炎医療費助成の一部改善はおこなわれたが、原則入院のみに限定した制度をもとに戻すようさらに検討して下さい。また他の難病対策を充実して下さい。
  3. 全県的なバランスを考慮し自閉症・発達障害支援センターの中南信駐在の増員をはかるなど充実に努めて下さい。
  4. 全国的にも感染者数が多い県としてエイズ・HIV対策を強化するとともに、学校教育でも徹底して下さい。
  5. 鳥インフルエンザ・新型インフルエンザ対策に万全を期して下さい。
  6. 県立病院の独立地方行政法人化については、安易な民間委託でなく慎重な対応をして下さい。
  7. こども病院の在り方について県民意見を取り入れさらに充実して下さい。また、入院している子どもの通う院内学級、院内保育所の充実や、ショート・スティの創設について検討して下さい。
  8. 須坂病院の産科を存続させるため医師確保に全力を尽して下さい。
  9. 駒ヶ根病院の改築を促進して下さい。
  10. 看護大学の充実をはかり、特に助産師養成課程の向上のためにも、地域の産科を扱う病院の存続は必要であり、県として支援して下さい。
  11. 国立病院及び日赤病院の体制と機能充実を国に働きかけてください。
  12. 県内自治体立病院や民間病院の医師確保を支援するとともに、産休代替看護師・薬剤師への助成制度を検討して下さい。
  13. アスベストの診察が身近で受けられるよう国へ診療機関の増設を求めて下さい。

商工部

  1. 「大型店」の無秩序な出店、撤退や24時間営業の自粛などを規制するとともに、まちづくりに役立つ中小企業振興の条例制定を検討して下さい。
  2. 無担保・無保証の小口融資制度の再開、不況下での返済期間の延長など中小企業への融資制度の一層の改善を図り、県内企業の経営実態調査の実施、受注開拓、販路拡大の支援をさらに充実して下さい。
  3. 家庭内事業者の自家労賃を認めない所得税法第56条の廃止を国に求めて下さい。また、実態調査を実施して下さい。
  4. 産・官・学連携のものづくり・技術開発は地場産業との連携も図り、新製品の販路・流通まで支援して下さい。
  5. 人々の流れを呼び戻す商店街づくりを支援して下さい。
  6. 伝統工芸品や地場産品の振興を支援して下さい。
  7. 新たな「雇用創出プラン」を策定し、積極的に雇用の創出をはかって下さい。
  8. 技術専門校の充実をはかるとともに、再就職者の職業訓練等の充実、雇用の確保に向けて企業への協力要請など雇用対策を強めて下さい。
  9. ジョブカフェ信州の効果的アピールを行い、長野分室の充実を図って下さい。
  10. 地域経済の「空洞化」や著しい影響を与える身勝手な企業の撤退や海外進出に対し、雇用確保の立場からの勧告、要請、労働者への支援を行って下さい。

観光部

  1. 滞在型観光やリピーター(再旅行者)を増やすための施策を充実・強化して下さい。
  2. 長野県らしいお土産や、地元食材を活用した製品の開発への支援をおこなって下さい。
  3. 修学旅行によい思い出が残せるような企画の普及、小規模事業者のホームページの開設・更新などへの支援をはかって下さい。
  4. 観光地や山岳のトイレ対策を充実し、案内板などの整備を促進して下さい。

生活環境部

  1. スーパー・コンビニなどの24時間営業やパチンコ店の大型液晶看板などはエネルギーの浪費、光害など考慮し自粛を求めて下さい。光害防止条例の制定を検討して下さい。
  2. 技術が不完全で莫大な費用がかかる大型炉の導入につながる一般廃棄物処理の「広域化計画」の見直しをすすめて下さい。
  3. 県は産廃事業者への監視指導を徹底するとともに、技術支援など優良な事業者の育成をはかって下さい。
  4. 不法投棄の監視を強化し、産業廃棄物のリサイクルにあたっては安全性のチェック指導を徹底するとともに排出削減を図って下さい。
  5. 廃タイヤ、建築廃材のチップ化などのリサイクルにあたっては安全性の確認、検証を徹底して下さい。
  6. 耐震性貯水槽や雨水地下浸透施設の大幅増設をはかり、水資源の有効活用のため雨水貯留タンク設置の助成制度を復活して下さい。
  7. 水環境保全条例を自然保護、水源保護、水質汚染の防止ができるよう開発計画の中止、規制を盛り込み実効性のある内容に改善して下さい。
  8. 長野市の善光寺周辺を世界遺産とするための支援を行って下さい。
  9. 相談員の増員など消費生活センターを充実するとともに、「ヤミ金110番」のPRを強め、県民が気軽に相談できる体制を強化して下さい。
  10. 市町村の消費相談体制の構築への支援をはかって下さい。
  11. 改正貸し金業法の完全施行に向けて多重債務者の救済、支援体制の強化などを市町村と連携して実現して下さい。
  12. 消費生活条例案に、基本計画の策定を盛り込み、県民参加による全国的にも先進性をもった内容として下さい。
  13. 県として文化・芸術施策へのリーダーシップをはかり、県内の美術館などのセンター機能が発揮できるよう、しなの美術館への支援をはかって下さい。

土木部

  1. 道路でも橋なども新設に較べ維持・補修のための補助制度が不十分のため、国に補助制度の創設や拡充を働きかけて下さい。
  2. 公共事業の計画段階から県民の意見が反映する評価制度を創設し、年度ごとの着手順位を公開して下さい。
  3. 更なる入札・契約制度の改革をすすめ、透明化を図り、談合防止に努めるとともに、発注者としての県の検査能力の向上、良質な工事を保障する固定性の最低制限価格の設定、地域貢献度を評価する経営事項審査基準の改善などを行い地元の業者の育成を図って下さい。
  4. 県内業者や小規模業者への直接発注枠の拡大、県の入札参加資格のない小規模企業への発注についても検討して下さい。
  5. 中央道恵那山トンネル特別料金の廃止と高速料金の引き下げを関係機関に働き掛けて下さい。高速道の重大事故現場の改善を国等とも連携し実施して下さい。
  6. 松本糸魚川高規格道路計画をはじめ自動車専用道路については既存道路の活用を含め、財政状況も考慮して、今までの計画を全面的に見直して下さい。
  7. 1.5車線道路や、歩道・生活道路の優先整備、道路維持補修、河川整備など生活密着型事業に重点化して下さい。
  8. 交通渋滞の解消、都市周辺道路に自転車専用レーンの整備、歩道整備の促進、グリーンベルト、スピード抑制、騒音対策、通学路、交通弱者のための道路整備を促進して下さい。
  9. 峠道や坂道の登坂車線の拡大、凍結・融雪対策の強化、除・排雪実施、道路ヒーティング補修を拡充して下さい。
  10. 新和田トンネル、三才山トンネル、平井寺トンネル、白馬、中野、長野五輪大橋有料道路の無料化を急いで下さい。また、夜間無料化の時間帯を朝夕の通勤時間帯に拡大するよう検討して下さい。
  11. 県内の河川改修を抜本的にすすめ、千曲川については流域委員会(仮称)の設置を国に働きかけるとともに、大雨等の影響による支流の内水災害対策を促進して下さい。
  12. 千曲川の西大滝ダムの上流域への影響調査を実施して下さい。また、水利権更新については関係住民の意見をよく聞いて対応して下さい。
  13. 治水・利水対策は、県民の英知を集め、計画、実施のそれぞれの段階での説明責任を果たし、県民と双方向ですすめて下さい。
  14. 浅川の穴あきダムは危険で無駄な事業であるため中止して下さい。
  15. 諏訪湖、野尻湖をはじめ県内の湖沼浄化対策、非特定汚染源対策を促進して下さい。
  16. 県内河川の川床低下対策、浚渫、狭窄部の拡張、堤防・護岸の新設、改修、補強を促進するための調査と対策を行って下さい。また、アレチウリ対策を強化して下さい。
  17. 砂防ダムについては、「計画」の見直しや必要性を検討し、造る場合も県民の意見をよく聞き、自然環境に配慮した工法を取り入れるようにして下さい。豪雨災害などで堆積土砂等の除去が必要な個所は早急に対応して下さい。
  18. JR管理の鉄橋下の河川の日常管理については規制があるようなので、実態を把握し、必要な対応を要請して下さい。
  19. 環境にもやさしく、温暖化防止にも役立つ県有施設の芝生化・屋上緑化について検討して下さい。

住宅部

  1. 県営住宅の世帯主が死亡した場合でも、希望があれば子どもが住み続けられるようにして下さい。
  2. 県営住宅の維持補修を促進し、地元企業に仕事が回るよう登録制度の創設を検討して下さい。また、県営住宅の下水道接続を促進して下さい。
  3. 未利用の県営住宅の改修を促進し低所得者向けに提供して下さい。障害者対応やグループホーム建設を促進し、独身者用住宅の建設について検討して下さい。グループホームに移行するまでの間、ショート・スティの場所を確保して下さい。
  4. 住宅の不足している地域で継続事業となっている県営住宅の改築を促進して下さい。
  5. 駐車場のない県営住宅に駐車場を設置して下さい。
  6. 個人の住宅耐震診断と耐震対策への助成をさらに充実して下さい。
  7. 個人住宅の障害者・高齢者向けリフォームへの助成制度を拡充して、使いやすいものにして下さい。また、地元建設関連業者に制度の周知・活用を図るようにして下さい。
  8. 住宅への太陽光利用施設等、クリーンエネルギーの活用に支援して下さい。

農政部

  1. 品目横断対策については県内での生産が多いソバを対象とするよう国に要請するとともに、規模の緩和などを国に働きかけて下さい。
  2. コメの生産価格の下落対策を早急に実施するよう国に要請して下さい。
  3. 食糧自給率向上のために、学校給食や県立施設での県産農産物の活用による地産地消政策をさらに発展させて下さい。
  4. 中山間地農業対策として、現在の直接支払い制度を農家への直接所得補償制度に見直し、支払い制度による不公正さや適用条件の緩和を国に求めて下さい。
  5. 集落営農に加入できない小規模農家に対する支援策を検討して下さい。
  6. 牛を活用した遊休荒廃地対策などを促進し、「自然体験基地」などのように自然の遊び場としての活用を検討して下さい。
  7. 20ヶ月齢以下の全頭検査の継続などBSE対策を一層充実して下さい。
  8. 野菜、きのこ、りんごの価格安定制度の充実と、梨などへ対象品目を拡大して下さい。
  9. 農業後継者、新規就農者への支援、中小農家への技術指導の強化をはかるためにも農業改良普及センターや農業試験場、農業大学校の整備・機能充実をはかってください。
  10. 農薬に頼らない農業の実践、農薬の安全使用の指導徹底、無登録農薬対策をはじめ安全な飼料の開発、普及をして下さい。
  11. 農作物を利用して生産するバイオ燃料についての研究、支援を行って下さい。
  12. 環境保全型あるいは有機農業への支援を強化して下さい。
  13. 「農地・水・環境保全向上対策」については、過疎、高齢化で出荷できない農業従事者が参加できるように地域特性を考慮して下さい。
  14. 補助基準に合わない小規模の基盤整備に支援策を講じて下さい。
  15. 大雪や大雨、台風などによる農業被害についての災害補償枠及び基準を拡大して下さい。また、国の制度の改善をはたらきかけて下さい。

林務部

  1. 国有林の管理・保全のための予算の拡大とともに、国有林内の野生鳥獣被害対策を求めて下さい。
  2. 森林整備予算を拡充し、間伐支援や、林業の作業道整備の促進を図って下さい。
  3. 林業の振興のために、県産材の育成・利用促進をはかって下さい。
  4. からまつをはじめ県産木材の利用拡大をはかるため加工工場の育成、公共住宅や公共施設への利用促進、木製ガードレールなどの新製品の開発を支援して下さい。
  5. 薪やペレットストーブの普及を図るための支援策を検討し、県有施設への導入を促進して下さい。県産材の普及のため住宅とペレットストーブのセット支援をして下さい。
  6. 林業への新規参入の相談会を増やし、気軽に相談できるようにして下さい。
  7. 豪雨災害の教訓を生かし、山林の崩壊箇所、危険箇所を総点検し、防災の為の森づくりを充実して下さい。
  8. 県民参加での風倒木被害対策を実施するとともに、中部電力など電力会社との連携を日常的におこなって下さい。
  9. 苗の段階から根が横に広がらずまっすぐに伸びるような樹木の育成方法が開発されているので、県としても開発・研究して下さい。
  10. 松枯れ、「なら枯れ」対策の調査研究、環境保全に配慮した駆除対策を充実して下さい。
  11. 野生鳥獣の被害対策を強化するとともに、全県的に統一した狩猟単価、猟友会への支援策の充実、狩猟免許の試験日程の柔軟化などを検討して下さい。併せて人と獣の境界となる里山整備の対策を強化して下さい。
  12. 熊の被害対策として年間予算を超えた支出への支援、檻の作成と設置費用、学習放獣に関する費用についても補助対象として下さい。

企業局

  1. ガス会社に出向している職員の職場復帰は、意見を良く聞き希望に沿った処遇をして下さい。
  2. 電気・水道事業の廃止にあたっては拙速でなく合意をはかりながらすすめて下さい。
  3. 浄水場の汚泥処理については安全対策を一層強化して下さい。
  4. 奈良井川は雨が降ると濁るため上流の森林整備を関係機関に働きかけて下さい。

教育委員会

  1. 思想・信条の自由にも触れる「日の丸」「君が代」の学校現場への強制はしないで下さい。
  2. 生徒・父母・教職員が参加する県民に開かれた学校づくりに努めて下さい。
  3. 30人規模学級実施による教室増設、老朽校舎の改築や耐震(診断)対策、必要な冷房設備の設置など教育環境の整備を支援して下さい。
  4. 教育施設の耐震補強工事を促進して下さい。
  5. 県産材使用の校舎、学校机、イスの導入を促進するため、大幅に予算を増額して下さい。
  6. 定数内講師を正規採用するようにして下さい。
  7. 養護学校の教員を標準法に基づいて配置し、校舎や寄宿舎などの施設改善を促進して下さい。また、医療的ケア制度に対応する教員の研修の保障や人口呼吸器を対称にするなど充実を図って下さい。
  8. 養護学校高等部、小・中学校の地域化(分教室)にあたっては、当初から分校として位置づけ、職員の必要な専門研修を保障して下さい。県立こども病院の院内学級は養護学校の分校または分教室の位置づけを検討して下さい。
  9. 障害児の早期発見、早期治療と障害児教育の充実のため養護学校に幼稚部の設置、幼・保と小学校の連携を強化して下さい。
  10. LD、ADHDなどの障害をもった児童・生徒への支援を充実し、教員の加配をして下さい。
  11. 不登校児対策としてスクールカウンセラーや、多動症候群のカウンセラーを増員して下さい。また、不登校、ひきこもりの子どもの進学・就職相談窓口を設置して下さい。
  12. こどもサポートセンターの運営費補助を制度化して下さい。
  13. 県下のフリースクールへの支援を充実して下さい。
  14. 県立・私立高校への希望者全員入学を実現するよう募集制度を改善して下さい。
  15. 高校施設の維持修繕予算を増額して下さい。
  16. 地域高校存続のための支援を強化して下さい。
  17. 養護教員配置の要望がある定時制高校には配置して下さい。
  18. 成績主義の過度な運動系の部活を見直し体罰はかたく禁じて下さい。
  19. スポーツ振興予算を増額して下さい。冬期国体の開催にあたっては強制的な動員など学校現場に混乱を生じさせないよう配慮して下さい。
  20. 私学助成については、父母負担の軽減、現行の運営費補助の増額を図って下さい。
  21. 広域の私立通信制高校への県費補助を検討して下さい。
  22. 県立短大の4年制化を検討して下さい。管理栄養士養成コースを充実して下さい。
  23. 保育所の新・改築の予算増額を図り、特に30年以上などの老朽化の著しい保育所の改築を優先して下さい。
  24. 無認可保育所の補助の増額、支援をさらに充実して下さい。
  25. 児童クラブの新・増設と運営への助成の拡充、指導員の身分と研修機会の保障をはかり、障害児補助を一人でも対応できるようにして下さい。
  26. いまこども達をとりまく環境は、「いじめ」や、児童虐待等深刻な事態が広がっているため、「こどもの権利条例(仮称)」の制定、この間すすめてきた「こどもの権利支援センター」や、「チャイルドライン」などのこどもの人権を守る施策を引き続き充実・強化して下さい。
  27. 国連こどもの権利委員会の勧告を正面からうけとめ、こどもの人権を守る施策の充実・具体化を国に求めて下さい。
  28. 松代の地下ごう「大本営」跡地を平和の史跡に指定し、保存と全面公開、「平和祈念館」建設を支援して下さい。

警察本部

  1. 犯罪捜査にあたっては基本的人権の尊重を優先し、自白の強要、深夜にわたる事情聴取などの人権無視のやり方は改めて下さい。
  2. 警察の機構、人事、予算執行の状況などの情報はガラス張りにし、情報公開を高めて下さい。
  3. 住民の生命と財産、安全を守る第一線の現場体制を充実して下さい。
  4. 信号機設置などの交通安全予算の増額を図って下さい。LED信号機への転換をすすめて下さい。
  5. 「長野県版Nシステム」は、犯罪捜査以外には活用しないよう第3者機関の監視など厳格に運用して下さい。