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2004年 6月議会 藤沢議員の一般質問(6/22)

* 記事はすべて、共産党県議団事務局のテープおこしによるものです。

  1. 教育現場における「日の丸・君が代」の対応について
  2. 高校教育改革について
  3. 高校授業料の減免について
  4. 部活の見直しについて
  5. 精神障害者施策について


1.教育現場における「日の丸・君が代」の対応について

 日の丸掲揚、君が代斉唱への対応について伺います。
 日の丸・君が代をめぐる東京都石原都政の全国でも突出した暴走に対しては日の丸、君が代に対する評価の違いはあっても、学校から良心の自由を奪うなという怒りの声が各方面から一斉に上がりました。
 テレビドラマ、「ヤンキー母校に帰る」の主人公であり、今年県庁で講演をされた北星学園余市高校の義家弘介教諭も「入学式、卒業式の主人公は子供たちです。想像してみてほしい。卒業式の『君が代斉唱』で起立しなかった大好きだった先生が式の後で処分されたという話を聞かされた卒業生の気持ちを」と教育現場からメッセージを送っています。
 私の父とは従姉妹であったあの聞けわだつみの声の上原良治は自由主義と内心の自由を求め続けながらも、口に出すことも叶わずに軍国主義の犠牲となりました。            
 戦争反対と言えば非国民として処罰される。内心の自由が抹殺されたあの暗黒時代を二度と再び繰り返してはならないとして、憲法も教育基本法も制定されたのです。 
 そこで知事に見解を伺います。
 憲法19条が保障する思想、信条の自由では個人の内心に国家が立ち入ってはならないことを求めています。君が代斉唱の際、自分達が立たなければ先生が処分されるという状況におかれた生徒達が自己の良心に反する行動をとらざるを得ないとしたら、それは明らかに思想、良心の自由の侵害となるのではないでしょうか。
 また、思想良心、宗教の自由を保障した子供の権利条約14条にも違反し、子供の意見表明権を侵害するものでもありますがこの点ではどうでしょうか。以上知事の見解を求めます。


      【答弁 田中知事
       以前にも申し上げたところでございますが、国敗れて山河ありという言葉がございますが、高度経済成長のころ私どもは無論豊かになるということを目指していたわけでございますが、山河が壊れて、チャプリンのモダン・タイムスのようなですね、人々が閉じ込められたり、滅びてそして国家という体系だけ残るかというとこれは月や火星と同じでございまして、山河が壊れれば水も空気なくなるわけでして、残らないわけでございます。私は常に愛国心ならぬ、愛民心あるいは愛郷心というものを伝えております。議員の最初のところでございますが、これはイギリス等においては例えば授業の中ではございますが、卒業式でやっております始業の式というときに必ずしも国歌と規定されているものを斉唱するというような習慣はないという国が幾つもあるわけでございます。そのほかかなりございます国を列挙することはできないところでございます。これはむしろ今申し上げましたように、形としての愛国心というのではなく、まさに隣人や郷土を愛する形としての私たちの社会を愛する気持ち、社会に貢献する気持ちというものを持つことが教育の現場において極めて大事なことであろうと私は思っております。



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2.高校教育改革について

 つぎに、高校教育改革について伺います。
 昨年度から検討が始まり、来年度から着手する長野県高等学校改革プランは、現在プラン策定の検討委員会にて検討がされております。スケジュールではこの8月にも中間取りまとめの公表、12月に最終報告を公表するとしております。私は現在公表されている改革案について3つの視点から検証し、質問をいたします。
 まず1点は教育の視点です。
 改革プランは魅力ある高校の設置、高校の適正配置、高校の主体性を生かす学校運営を改革の柱にすえて検討をされています。
 魅力ある学校については8タイプが例示されておりますが、単位制、総合学科など新しいタイプの学校の設置促進を進めていくというものです。
 生徒がイキイキと学ぶことのできる魅力ある高校作りを否定するものではありません。しかし、高校毎にメニューをそろえさせ、生徒や父母に選択させる。学校は顧客サービスを巡って競争し、顧客の満足度を高め、どれだけ生徒を確保できたかで評価される。そして、売れない商品は市場から撤退を余儀なくされるように、売れない学校は生き残れないという企業の倫理、市場原理を教育現場に持ち込むことになります。学校に勝ち組、負け組みをつくりだし、そこに通う子供たちも勝ち組と負け組みに序列化されていくことになります。
 現に教育委員でもある、ある検討委員は、第二回検討委員会で「日本にかけているのは学校の当事者意識。マネージされた競争、自助努力を促すための仕組みを用意する。子供が集まらない学校がなくなるのは当然」と主張しています。こうした主張はこの委員だけにとどまりません。
まるでスーパーマーケットの店長さん達の話しを聞いているような錯覚にとらわれてしまいます。
 これが本当に学校の主人公である子供たちが望む教育の改革でありましょうか。
 教育基本法は教育の目的は一人、一人のこどもが完成された人格へと成長していくことを支援することとしております。学校間競争の組織化ではなく、子供たちの豊かな可能性を拓く優れた教育実践を交流し、支えあう学校間のネットワーク作りこそ今教育委員会がなすべき改革の課題ではないでしょうか。
 2点目は地域高校を守るという視点です。
 高校の適正配置は地域高校の存続に大きく関わる問題です。
 私は先日開催された高校改革を考える集いに参加させていただきましたが、会場からの発言の多くが地域高校の存続を願う地域の皆さんの切実な声でした。私は改めて地域高校が果たしている役割の大きさと学校を支えてきた地域の皆さんの思いや努力に胸を熱くいたしました。
 しかし、この19日の検討委員会では統廃合を含む再編の基準を1学年6学級とし、地域高校も例外扱いにはしないとの確認がされ、県教委はこの確認どおりにいくと17校減少すると公表しました。これでは地域高校は生き残れないと関係者の皆さんは益々不安と怒りで一杯のことでしょう。検討委員会のこの確認は「特例を認めると全て特例になってしまう。」「県の財政からみて適正規模は必要」「適正規模は 全ての学校に当てはまること。地域高校に対するセンチメントは私にはわからないのでどなたか教えてほしい」などという発言までされました。地域と共に歩んできた地域高校ならではの歴史や、存続が生徒や地域にとってどれほど大切なことか、そのためにがんばっている地域や教育現場の努力を真摯に受け止めることなく、費用対効果、数合わせだけの学校規模を確認した検討委員会の対応に私は心からの怒りを覚えるものであります。
 さて県はこれまで、高校教育の改善、充実施策の中で1学年2学級規模の高校の存続を認めるなど地域高校に配慮をしてきました。
 それは長野県という山村の多い地理的条件への配慮であり、地域の高校を守ることは村を守ることという地域住民の切実な願いに応えたものであったはずです。
 教育はあらゆる場所においてあらゆる機会において実現されなくてはならないことを教育の目的とした教育基本法の精神からもこの対応は逸脱するものであります。
 3点目は県民参加という視点です。
 教育国民会議主導の政府の教育改革も現場の実態とかみ合っていないと9割を超える校長や教員が文科省の調査に回答をしていますが、地域や教育現場の実態がおろそかにされた改革では混乱を招くだけです。
 一番教育現場のことを理解している教師や、地域の皆さんを検討委員会に参加させるべきだと思います。
 自分の通う学校を良くしたい、子供が通う学校を誇れるものにしたい、それは生徒、教師、そして父母共通の当然の願いであります。
 最終報告までには県民アンケート、地域懇談会の開催、パブリックコメントなど各方面の意見集約をしていくとのことですが、子供や父母や県民はメニューをたくさんつくり、提供し、選択してもらう顧客ではなく、改革を共に進める主人公としての立場を保障していくことを強く求めるものであります。
 以上3点にわたる視点から見解を述べましたように、私は今進めようとしている改革案には賛同ができません。 
 そこで私なりの今後の改革のあり方について提案させていただきますので教育長にご答弁願います。
 1つ、改革案にこだわらない県民的な論議が地域や学校から活発にとりくまれるよう保障し、地域発、学校発の改革に基本的に転換すること。
 2つ、県民的議論と検討に十分な期間を補償するためにスケジュールの見直しを行い、プランの着手は当初計画の通り18年度に延ばすこと。
 3つ、検討委員会に改めて現場の教師、高校生、父母、地域とそれぞれの代表を参加させること。以上三点の提案について教育長の答弁を求めます。


      【答弁 瀬良教育長】
       藤沢議員のご質問に順次お答えいたします。
       まず、高校改革プランの関係でございますけども、3点のお尋ねでございます。1点目は地域や学校からの意見をもっと取り入れてほしいということでございますが、私どもそういうふうに考えております。これから8月に中間とりまとめを行い、12月末までに一定の方向を出すということでございますけども、その間に県民アンケートも十分におこないますし、また地域ごとの懇談会、学校関係者、また地域の人々からのご意見も伺うことになっていまして、まさに、この高校改革プランというのは100年の体系でございます。十分に県民の意見、学校関係者の意見を反映させてまいりたいと思っているところでございます。そういうふうな中で県民議論のためにスケジュールが早すぎるんではないかというお尋ねでございますけれども、これまで一昨日、土曜日に第5回の検討委員会を行いましたけども、それまでにもいろいろ議論ありましたけども、まさに検討委員会では基本的な方向を検討していただいているわけでございまして、具体的な各地域の高校のいわゆる配置の数とか、それから地域の高校の特色づけというものが検討委員会の場で行うわけでございますんで、それぞれの12ブロックか4ブロックか今議論になっておりますけども、そこにおける県民の皆さん、学校関係者の皆さん、それから保護者、または高校生皆が参加してご議論いただいて方向付けをされるというふうに考えておりまして、実質的には17年度以降、いわゆる12月以降といいますか、ある方向性が出たあと実質的な議論が各地域で展開されるというふうに考えているところでございまして、検討委員会に県内の委員の人がおられないという形、十分に反映されていないというお話ですけども、半分以上の委員の方は県内の方でございますが、確かに高校の現場の教師とかそういう方は入っておりません。しかしながらこれから12月までの方針を決める中にですね、専門的な問題につきましては専門委員会を設けまして、そこにそれぞれのそういう方々も入っていただいて議論を深めてまいりたいと思っておるところでございます。


 次に高校改革とも関連してきますが、入試制度について伺います。 
 今年度から実施された通学区制の拡大と2段階選抜入試方式は生徒をはじめ教育現場に混乱を招き、多くの問題点を残したと指摘されています。このことは二月議会で高村県議が指摘していますが、義務教育の現場からも卒業を控え、義務教育最後の仕上げの時期に学級の中に合格組と不合格、後期選抜組が混在し、学習へ向かう姿勢や生徒指導面でも今までにない苦労をすることになったと混乱の模様が報告されています。
 そこで県教委はその後これらの指摘をどの様に改善して来たのか、また対応するのか伺います。
 また、後期先発の志願変更受付期間が志願受付期間直後のこれまでの5.5日から2.5日になったことに対して、進路指導に大きな支障をきたすと言う懸念の声が中学校の現場から上がっております。この声に応え、もとの5.5日に戻すべきと思うがいかがでしょうか。教育長に答弁を求めます。


      【答弁 瀬良教育長】
       それから、入試制度の改善の問題でございます。この16年度の入試から4通学区に変わると同時に特色的には、入試ということで大幅な改善をされたわけでございます。私どもいろいろなところからご意見伺っております。例えば、県民協働ネットさんにおかれましては中学校の方に調査いただきましていろいろと問題点とかご意見伺っているわけでございますし、教育委員会といたしましては、4月から5月にかけまして全受験生の方それから保護者の方約3万数千名の方に全部アンケートを行いました。80何%の方がご回答されておりまして、その中でいろんなご意見ございます。そういう中でもちろん改善すべきことは改善していかなきゃいかんと思っているわけでございまして、勿論全体的には評価する声が高かったわけでございますけども、個々の点においては改善すべき点は多々見つかっているわけでございまして、改善してまいりたいと思っているところでございます。日程につきまして、1次から2次のいわゆる志望変更を含めた日程が従来5.5日を2.5日になったということで非常に短時間であるということでありますけども、近県のほかの県では大体2.5日でございまして、長野県の場合が従来長かったということでございます。いわゆる選抜入試と後期の入試との間をできるだけ短くしてほしいという保護者または中学校の関係者の皆さんからご要望ございまして、実はそういうふうな日程を昨年12月の定例会で決めたところでございまして、ただ2.5日にしたから何もしないというわけじゃありませんで、従来いわゆる志望校を変更する場合について一旦手続きを非常に簡略化して、2.5日が短くならないというふうな工夫もいたしておりまして、子どもさんたちまた保護者の皆さんに心労煩わさない方法についても今対策をとっているところでございます。



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3.高校授業料の減免について

 高校授業料の減免措置の拡大についてです。
 長引く不況の中での家計の悪化が教育現場にも色濃く現れてきています。高校授業料が払えない家庭が増え、対応に苦慮しているという学校現場からの声を多く聞くようになりました。
 そこで県教委としてこの現状をどの様に把握され、対応を考えられておられるのか伺います。

      【答弁 瀬良教育長】
       それから授業料の減免のことでございます。授業料の減免につきましては従来から長野県としても手厚く行っているところでございます。減免の対象になりますのは生活保護世帯とか、いろんな要綱があるわけでございますけども、近年経済状況の変化によりまして年々減免の対象の生徒さんが増えておりまして、15年度では6%になっております。この6%というのは実は地方交付税でも算定されておるほぼ近似値でございまして、従来は長野県は交付税算入されているよりも減免対象者が少なかったということでございますが、経済状況の反映で6%に増えたということでございます。授業料の減免につきましてはできるだけ家庭の実情に応じて高校長が判断するということもありますので、弾力的な運用を図って参りたいと思っているところでございます。



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4. 部活の見直しについて

 つぎに、部活の見直しについて伺います。
 岡谷高校バレー部の行きすぎた指導に対する事件は改めて部活のあり方についての問題提起となりました。大変な目に合われた生徒さんの一日も早い回復をお祈り申し上げます。
 この件については教育長も会見で、教訓として行過ぎた部活のあり方を見直していくと表明されておられますが、見直しにあたっては、教育の場に体罰やしごきがあってはならない。子供の人権・人格・健康に充分な留意がなされなければならないことは当然です。そして今回の事件の再発防止のためにもスポーツ医学の研修を受けた、子供たちの発達に理解のある教育的な見地で指導できる指導員を配置すべきであると思いますが、いかがでしょうか。以上教育長にお伺いをいたします。

      【答弁 田中知事】
       そうした点に関して、「脱ダム宣言」のときにダムを造るのか造らないのかという二項対立のような議論になりましたが、そうではなくまさに人を愛する気持ちという点から教育、そうした中においての発想が必要であろうと思っております。このことが同時に先ほどご意見にもありましたような体罰というようなところも、今回の岡谷工業高校のなかでですねおそらく断片的な発言をマスメディアがお書きになったんであろうと思いますけども、地元の新聞のなかに教員の意見として「良い成績を求めれば、どうしても病気やけがはいたしかたない」というような発言ございましたが、これは断じてあってはならないことでございまして、勿論人間捻挫をするというようなことは当然人間でございますから防ぎきれない場合ございますが、まさに体罰を恒常的に行うことによって病気になったりあるいはけがをしたりというようなことは、教育の現場においてあってはならない、教育のみならずあってはならないことだと私は思っております。こうした点が棚上げになったままですね、情念的な発想で部活のあり方、あるいは処理を考えられるのは本県の開かれた教育にならないとこであります。地域校の問題に関してでございます。様々な意見をいま闘わしているようでございますが、私は以前に地域校という言い方も何か固定化した観念になってきてますので、もう少し異なる呼び方がないのだろうかということは以前から教育委員会にもお話しているところであります。私は基本的にはそうした学校の親御さんがお越しになられたときにも、長野市であったり、松本市であったり、こうしたところは複数の市内校がございます。逆に言えば私たちはコモンズと言っているわけでございまして、こうしたむしろ市内に幾つも複数校ある学校がですねクラス数をもう少し削減したり、あるいは一緒に例えば学校として、組織の論理の統廃合でなく、仮に分校っというような形であっても市内校がですね、一つの学校としてなっていくというような形も考えるべきでありまして、他方で今のすべての存在する地域高校がすべて今のクラス数でということはなかなか難しいかもしれませんが、しかしながら地域の学校のほうから削減をするということが教育の望ましいやり方ではないと私は述べているところであります。様々な委員のお考えがあるかと思いますが、私のこうした考えは教育委員会のみならず、私の人事提案させていただいた方々の深い意味において私は必ずやご理解いただけるのではないかと期待しております。


      【答弁 瀬良教育長】
       部活の見直しについての問題でございます。先ほど田中知事からもお答えいたしましたけども、今回の岡谷工業高校におきます体罰を伴ったまた子どもの生命または健康に対して配慮が不足した事案につきましては、これは単に岡谷工業高校が例外的な事案ということに思うんではなくてですね、これはこれまで長野県教育委員会全体における問題であったと真摯に私ども受け取っておりまして、処分をおこないました6月11日に緊急アピールということで教育長のメッセージを伝えたところでございます。6月16日には総合教育センターで全高校の校長先生ならび部活の顧問の方々に全員お集まりいただきまして議論深めたところでございます。何よりも学校は安全で子どもが安心して、そして心身に対する暴力は決して許されない、また子どもの尊厳を第一に守らなけりゃならんという教育の理念を強調する中で、部活につきましても根本的な見直していかなければと思っているところでございます。体罰が公然と暗黙のうえに認められるということは決してあってはならない、これは学校教育課の中でも生徒に対する校長または教師の懲戒というのがありますけども、体罰はっきり禁止されているわけでございます。ですから体罰は決して許されない、あってはならないということでございまして、その子どもたちのまず何よりも基本的な人権と尊厳を守るということが教育の基本に据えられなければならんと思っているところでございます。そういう中で、今回部活の問題の中で今藤沢議員お話のスポーツ医学の見識のある人の配置というお話でしたけれども、実は子ども中学生にしても高校生にしてもまさに成長の段階にあるお子さんたちの部活というのはいわゆるプロスポーツのようなアスリートとは違いまして体力の限界まで練習をするとかいうものではないわけでございます。教育というのは知・徳・体のバランスのとれた人間を育成するということでございまして、知育ばっかりに偏重した教育もいけないわけでございますけども、スポーツばっかしに偏重した教育も行われてならないということでございまして、そういう意味から考えますとですね中学校・高校における部活におきましておのずと常識の範囲の練習とかものがなされるべきでありまして、プロスポーツのように医学の見識のある人の配置ということについては当面考えてはないところでございます。以上です。



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5. 精神障害者施策について

 つぎに障害者の地域で豊かな暮らしを支援していくという質問をさせていただきます。
 精神障害福祉は平成5年に制定された障害者基本法で初めて国や地方公共団体の障害者福祉施策の対象として位置づけられ、それを受けて平成7年に精神保健福祉手帳制度が創設されました。
 精神障害者とご家族の皆さんにとってはささやかではありましたが、ようやく福祉の光が当たった福祉元年ともいえるものでありました。
 長野県においても平成14年にはホームヘルプサービスが在宅福祉制度として正式に提供され、今年度からは全国的にも注目された知的・身体・精神の三障害の綜合支援センタ-が県内10圏域に設置され、大変期待をされているところであります。
 しかし本人はさることながらご家族皆さんの不安は根本的には解決されてはおりません。
 先日党県議団は厚生労働省に保育所建設などへの補助金カットをやめるよう申し入れに参りましたが、その際、国は小規模授産施設など精神障害者福祉施設補助を5割減らし、全国から上げられた施設建設の要望には半分しか応えられなかったという話をされました。    
 厚労省は社会的入院者、7万人を退院させ地域に帰すとしていますが、受け皿を整えない状況では本人、家族の不安も一層強まっているのではないでしょうか。そんな中、長野県への補助は75%つけたということでありまして、厚労省に積極的に働きかけた知事はじめ社会部の対応は評価をするものです。
 県当局の努力はありますが、三障害の中で精神障害への福祉対応は一番遅れているとされ、精神障害者福祉が障害者福祉施策の中に平等に位置づけられていないという指摘もあります。福祉施策は市町村が事業主体ではありますが、県が窓口の精神保健とは不可分のものでありますので以下質問をさせていただきます。
 1つ、精神障害福祉の現状と今後の取り組みについて知事にご答弁願いたします。
 2つ、市町村での取り組みの実態はどうか社会部長答弁ください。

 次に 社会復帰施設に対する県としての対応について総務部長にお伺いします。
 精神障害者の地域での生活を支援するための施設作りが進められて下りますが、先ず壁に行き当たるのが設置場所の確保と住民の合意だといわれています。
 私も松本でようやく開設したグループホームの建設過程での行き当たった様々な困難をみてまいりました。三障害の中でも精神障害施設の建設、設置は建物の賃貸、提供、住民合意の上でとりわけ難しさがあります。
 本当にがんばっても個人の力では限界があると途中であきらめてしまったという話もお聞きしました。
 そこで希望者があれば、県有施設を活用できる施策を積極的に進めていただきたいと提案するものですがいかがでしょうか。
 すでに実施されている県営住宅の活用に加え、三割近くが空き家となっている教員住宅など県有財産の利用拡大を図り、積極的に要望に応えていくべきと思いますがご答弁をいただきます。以上申し上げ1回目の質問を終わります。

      【答弁 田中知事】
       精神障害者の施策という点でございます。これはもうすでにご存知のように知的障害・身体障害の方々のみならず精神障害の方々も含めてですね今年度から障害福祉課で一元をしておりますし、自律支援室というものもすでに設けてきているところでございます。また入院という閉じ込めるかたちの医療体制から開かれた地域ケア中心の体制と、これはお題目にとどめることなく様々なマイノリティと呼ばれる方々こそが逆に効率一辺倒の社会において私たちがその効率一辺倒であることの悲劇を気づく上での良い意味での反射板、手鏡あるいは相照らし合うものとならねばならないと思っております。その点では、心の健康の増進や精神に障害のある方への一貫した施策をよりきめ細かく行わねばならないところでございます。こうした点、社会部も十分認識しているわけでございます。しかしながら、こうした施策に関してもともすれば厚生労働省の補助金、あるいは施策の枠組みの中でとらえがちなところございました。大変厳しい財政でありますが、その中で皆さんのご理解をよりいただいたうえで県の単独としてもこうした施策の充実に深めたいと思っております。新たに10圏域に就業支援ワーカーというものを今年度設けておりますし、また障害者の就業の拡大を図るために各地方事務所に配置を産業活性化・雇用創出推進局がいたしました求人開拓員ともですね連携をしてまいりたいとこのように思っております。


      【答弁 堀内社会部長】

       精神障害者施策についてお答え申し上げます。精神障害者が地域で生活するためにはホームヘルプサービス、ショートスティ、そしてまたグループホーム、タイムケアといったサービスが不可欠でございます。地域生活の支援をより充実させるために平成14年度から身近で利用頻度の高い在宅福祉サービスが市町村中心に実施される制度となっております。そしてまた精神障害者の福祉サービスにつきましては平成7年度に精神保健福祉法が改正されたことにようりまして初めて福祉施策の対象となったという歴史的な経過の中で現在も身体・知的障害者のように利用者が選択できる支援費制度が導入されていないという状況でございまして、旧来の衛生行政分野の補助制度のままであると言う状況でございます。お尋ねの県内の市町村の取組みの状況でございますが、いちに申し上げますと市町村が国や県の補助を受けまして、ホームヘルプサービスを行っているわけでございますが、知的障害者の場合につきましては全市町村が受け皿としてできるわけでございますが、精神の関係につきましては90市町村で実施が可能、そしてまたショートスティ事業の関係につきましては知的障害者の場合につきましては70市町村が可能なんですが、精神の場合につきましては36市町村が可能だというような状況でございます。このような状況の中にありまして精神障害者の社会福祉策につきましては県単独事業といたしまして、今年度からタイムケア事業そしてまたグループホームの施設整備事業を創設し、充実をはかっているところでございます。今後更に精神障害者のために県の施策といたしましては住むところでございます住まいの確保、働く場の確保、そして支援体制の充実これをはかると共に、市町村に対しましては担当者の研修会を開催しまして事業の周知徹底を図るなど精神障害者の施策を一層推進してまいりたいこう考えております。以上です。



      【答弁 小林総務部長】
       精神障害者福祉の充実のための未利用県有地等の有効活用についてでございますが、県が所有をしましてその用途を廃止した土地や建物につきましては、まず県としての活用をいたします。そして今後活用する見込みのないものにつきましては国や地元の市町村において活用する希望があるかどうかお聞きをし、また社会福祉法人やNPO法人へも関係部局を通じまして情報を提供するなど活用希望の把握に努めておるところでございます。それでもその後で活用見込みのない物件については一般への売却をおこなっております。精神障害者の施設につきましては先ほど議員さんから松本市の里山辺のお話ございましたが、これまでに未利用となった職員宿舎が知的障害者のグループホームとして利用されている例もございます。こうした活用策をより推進する観点からも独身寮を中心に今後も利用が見込まれない職員宿舎など未利用県有財産のデータベース化を進めまして、広く情報提供に努めてまいります。



 知事にご答弁いただきましたが、私は高校改革のお話を聞いたわけではございません。君が代の強制が憲法や子どもの権利条約に内心の自由に抵触するかということを伺ったわけですが、適切なご答弁はございませんでした。時間がありませんのでこれは止めておきますけれども、教育長が改革については100年の体系に基づくとお話をされましたが、それならなおさら今のこの改革の対応は私はあまりにも拙速すぎると思います。半年間だけで県民の声を聞く、それもですね検討委員会がはじめとする大枠を作って、枠の中だけで要望を聞いていく、改革をしろというのにはあまりにも県民を無視した対応ではないかというふうに思うわけです。私はですね先ほど教育長が県民の声は聞いていくとこういうご答弁されましたよね、ということはもしですね、県民が今の改革では相成らんと、もっと適正規模も含めて違った形にしてみろといったらこの改革案にはこだわらない、これは新しく作り直すというふうに確認をさせていただいてよろしいでしょうか、以上申し上げて私の質問を終わります。


      【答弁 瀬良教育長】
       ご答弁申し上げます。藤沢議員のおっしゃるとおりだと思っております。基本的に。県民の方々の意見を十分反映された高校改革プランがなされなけりゃならんと思っておりますので、これは12月までに先ほど申し上げましたように、昨年15年度を通して実は庁内でマスタープランといいますか、たたき台をつくりそしてこの1月から実は検討委員会を始めているわけでございまして、それが拙速かどうかというのはちょっと異論があるところでございますところですけども、12月末までにつくるのは極めて基本的な考え方を出すわけでございましてそのある面から見ればいろんなこれからの高校改革プランを進めるメニューであるとか仕組みであるとか、そういうふうな主だった枠組みを決めるということでございまして、先ほど申し上げましたようにその後まさに地域ごとにブロックごとに協議会みたいのをつくって、それぞれの地域のご意見を反映された高校改革プランを作っていくということでございます。先ほど一番冒頭に藤沢議員のお話になった地域高校は6学級から下だからこれは廃校ありきというようなニュアンスのとらえ方をされているかもしれませんけども、それは決してありません。私も検討委員会の最初に申し上げたわけでございますけども、高校改革プランは何よりも今の長野県のこれからの高校生として学ぼうという子ども達がですね、最も充実した高校生活を送れることを基本に据えて検討していかなきゃならんということでございまして、先に財政ありきとか市場主義ということではありませんで、そういう意味で地域高校につきましても決して6学級以下だからこれを廃校にするというふうな前提ではないというふうに私は第4回の検討委員会で申し上げたとこでございまして、まさに昨日も池田工業高校の方々のご要望もありました。まさに1788年という216年の歴史を元の学校からなるとそういう歴史を持っているわけでございまして、そういうふうな高校の個々の高校に対する県民の地域の熱い思いというものが当然あるわけでございまして、そういうものを十分勘案しながら高校改革を県民の意見を十分反映する形で進めてまいりたいと思っておるところでございます。


 先ほどはっきりしたご答弁いただけなかったもんですから、私検討委員会に改めて高校生とか、地域そして現場の教師の代表を含めるべきだと、大枠をつくるそこのその場に現場からの声を反映していただきたいということで申し上げましたが、その点についてのご答弁をいただきまして質問のすべてを終わります。


      【答弁 瀬良教育長】
       お答えいたします。藤沢議員の今のご質問ですが、一番最初のときに述べたわけでございますけども、いわゆる委員会でなくて専門委員会をつくってそれからその中に今の藤沢議員の言われるような方々も入れて、検討を進めて行くと言うことでございます。そのなかにはですね、今申し上げましたように委員会については今8人の委員の方に行っていただいているわけでございますが、そのこれから12月までにかけて更に具体的な問題については学校の先生とか、または保護者、あるいはそういうふうな県内の方々の対象になるような方々含めて専門委員会でもって議論をしてまいりたいと考えて、そういうことでございます。



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